転職した

転職活動をしていた期間は3か月ほどだった。

途中で活動していなかった期間もあるし、訪れた会社数も6社と少ない方だったのかもしれない。

ターゲットとする会社はスタートアップや少人数でやっているベンチャーだった。

十分に育って後はのびのびやっていきます、なんて会社に興味はなかった。
(もちろんそんな方針の会社があったとして表立って言うところはないと思うが。つまりは最低限の、少数の必要とされる人だけでやってってる会社がいいということ)

その6社を訪れて、当時の僕が身を置いていた会社にはなかった熱意のこもったありかたをそれぞれの会社に感じた。
その結果、転職は絶対だと思った。

5社目で内定をいただいた。他は選考中だったが辞退した。

その会社に転職しようと決断したのは、先に内定をいただいたから・・・ではなく、転職活動を経て、求めていた技術力なんかよりも大事なものを感じた人物がその会社にいらっしゃったからだった。

転職先の会社に、技術力はもちろん求める。簡単な仕事を続けていく気はない。もっとバリバリやりたいという気持ちから生まれた転職活動でもあったわけだし。

気づかされた大切なことは、どんな人と仕事を一緒にやっていくかだ。

そんな大切で単純なことを僕は忘れていた。

当時いた会社の中では誰にも引けをとらない技術を身に付けたからって浮かれてた。

技術力は絶対だ。一緒に仕事をする人間はそれ以上に大事だ。
エンジニアが求める人間の人間性ってとても大事だと思う。
それだけで自分と周囲と会社の将来を左右しかねない。

もちろん、そこに技術や開発をチームで行っていく上での力(言葉で簡単に説明できないいろいろ)も備えていてほしい。

 

結果、この人と一緒に仕事をしていきたいと強く思えたその会社に決めた。

どうしても誰かに言いたかったけど言えずにいたことなんだけど、転職活動において初めてその会社を訪れるときって結構いろいろ考えるし多感になってしまう。

 

会社を訪れる。最初に会う人の反応がその会社の印象だ。

 

第一声が、笑顔で「お待ちしておりました!」

「どういったご用件ですか?」がどの会社でも最初の一声だった中、その会社は違った。

こちらから名乗るまでもなかった。
それだけで、その会社が情報を共有しているとか、良い会社を目指そうとしているのかなとか、マニュアルではないような自然な人間性を感じるような、、、とにかく良い会社なのかなと思った。

 

転職者にとって嬉しいのは「自分を認められた感」だ。

しょっぱなからここをくすぐられてしまった。

 

ただ、僕が一緒に仕事をしたいと思ったのはこの人とだけというわけではなかった。

一次面接がその会社のCTOとトップエンジニアだった。
CTOの人となりに惹かれた。

うまくしゃべれた自信はなかったが、引きずり出されるように自分のことや会話が弾んだ。

説明を受けた会社の進む方向にしても、僕が想像もしなかった良いアイデアが敷き詰められている。

いろいろ話しをしていく上で、ほんとうに奇跡的なタイミングで自分がいろいろとやっていたことを見つけてくれていたらしい。僕にとってはほんとうに奇跡なタイミング。奇跡、あるんだな。

 

転職してからもう少しで1ヶ月。

社内はだいぶ忙しい。
人数はすくないが全員が全員精鋭だ。
ほんとうに不思議なことに僕がおさまたポジションは、今最高に好きな技術ずくしだ。
みんないい人間だ。
本気で全力で会社の目標を達せる為の働きをしてみせようと心している。

僕はこの会社が大好きだ。