こんなドキドキを求めていた。仕事で得られた貴重な役割

ここのところ、会社では1人プロジェクトが続いている。

僕の場合はプロジェクトは1~2か月のスパンでこなせなきゃならない。
正直なところ結構キツイところはある。

他のメンバーは複数人のプロジェクトで、僕は彼らとは違った役割で動いている。
社内には少人数のエンジニアしかいない。
求人もしているけれど、なかなか良い人材に巡り合えない。

まあ理由だか事情だかはともかく、どうしても僕1人でやらなきゃいけない仕事になってしまっている。

 

僕は社会人になって10年経つ。
まだ楽しい仕事じゃなかったときに、先輩から
「仕事のなかでドキドキすることが楽しい」
と言われてもピンとこなかった。

それがこの半年でそのドキドキを体験して楽しめた。
プロジェクトの期間は半端なく短い。
その中で突っ走るようにして駆け抜けた時間、小刻みな失敗もうまく切り抜けたことも高速を車で飛ばす景色のように流れていく。
その集大成が最後の最後に形となる。

納品のときに何かをやり遂げた感触はなく、駆け抜けているその途中の、苦しみながらも小さな解決を重ねていく毎日が楽しかった。

それを振り返って見ても、やはりやり遂げた感触は無い。

 

わかったことは、やり遂げた感よりも、毎日の緊張感とスリルのようなドキドキを味わっているその瞬間瞬間が大好きだということだった。

だから振り返っても特に何も感じない。
実行しているその瞬間が楽しいだけだ。

社内の他のプロジェクトが成長する為に、ちょっとそこから外れた僕の役割は地味だけ大きい責任が伴うと思っている。
お互いがお互いの役割を全うすることが社内全員の信頼になっている。

僕は得られた役割を楽しんでいるし、楽しいと思うことが仕事で実現できている。
何年も前に慕っていた先輩の言葉を今は理解できている。

こんなドキドキをずっと求めていた。
今は人生が最高で仕方がない。